心臓の収縮メカニズム

心臓

心臓の収縮メカニズム

こんばんわ。

標題の話は医学系の学生にとって決して楽しい分野ではないと思いますし、私自身、試験直前に丸暗記して乗り切ってきました。いや、丸暗記すらしてなかったかも…笑

しかし、ここをしっかり理解しておくと『心電図』や『血液データ』、『薬物療法』など様々な厄介ごとがすんなり解釈できるようになるので、結果的に勉強が楽になります!

さて、それでは心臓の収縮メカニズムについて説明していきます。

まず心臓の収縮に関わる電解質(=イオン)を3つだけ覚えましょう。

  • カリウムイオン(K+)
  • カルシウムイオン(Ca2+)
  • ナトリウムイオン(Na+)

「イオンって何?もう難しそう…」と思うかもしれませんが、電解質は聞き馴染みがあると思います。スポーツや炎天下での作業では、水分補給だけでなく塩分の摂取も大事と言われてますよね。この塩分摂取は電解質のバランスを整えましょうという意味なのです。また、後ろについている2+はイオンを表す記号のようなもので、ここでは大した意味はありません。理解しなくても大丈夫です。

細かいことまで気になる!という方もいらっしゃると思いますが、ざっくりと理解し次に進むことも重要なのです。笑

次に、収縮する前のイオンの位置関係です。これらが心筋の細胞を出入りすることで収縮したり元に戻ったりします。心臓は筋肉で出来た組織なので電気信号によって収縮するのですが、何も起こっていない状態では-90mVという電気を帯びています。この電気を帯びた状態を『電位』いい、収縮していない状態の電位を『静止膜電位』といいます。

これら3つのイオンは一斉に出入りするのではなく、以下の順番で出入りします。順番が決まっているのはそれぞれのイオンに役割があるためです。ざっくり言うと…

  • 第1相:ナトリウムイオン(Na+)の流入→心筋収縮のきっかけ作り
  • 第2相:カルシウムイオン(Ca2+)の流入→しっかりと心筋収縮
  • 第3相:カリウムイオン(K+)の流出→心筋をすみやかに元に戻す

となります。静止膜電位は-90mVであり、収縮させるためには電位をプラスにしないといけません。この役割を担うのがナトリウムイオンであり、細胞外から細胞内に流入することによって-90mVがプラスに転じるのです。このプラスに転じることを脱分極といいます。

さて、第1相でプラスに転じたわけですが、あくまで収縮のきっかけを作っただけで十分ではありません。なぜならナトリウムイオンは即効性に優れている一方で持久力に欠けているという特徴があるからです。そこで、十分な収縮を起こすために登場するのがカルシウムイオンです。心筋収縮の主役と言えます。図に起こすとこんな感じ。

余談ですが、-90mVからプラスに向かうまでに少しずつ収縮しているのではなく、プラスに転じた瞬間に一斉に収縮するという決まり事があります。仮に、プラスに転じる前に電位の上昇が止まってしまった場合は心筋の収縮は一切起きないということになります。

これを全か無かの法則といいます。なんともシンプルな名前ですね。試験によく出るのでついでに覚えておきましょう。

さて、話を戻して…

収縮(脱分極)した心筋の細胞は元に戻らないといけません。ここで登場するのがカリウムイオンです。ナトリウムイオンもカルシウムイオンもプラスに働くイオンということを説明していきましたが、実はカリウムイオンもプラスなのです。なのでマイナスに戻すにはナトリウムイオンやカルシウムイオンに出て行って貰えばいいのですが、両者とも入ってきたばかりなのでそうはいきません。

ではどうするかというと、唯一なにもしておらず動きやすい状態であるカリウムイオンが外に出れば良いのです。これによって電位はマイナスに向かいます。このような状態を再分極といいます。静止膜電位である-90mVまで下降しながら3つのイオンが元の配置に戻って一連の過程が終了です。

どうですか?割と簡単でしょう?

お疲れ様でした。

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